福岡県柳川市は、ちょうど筑後川の河口に位置して、江戸時代には立花氏が支配する柳川藩10万石の城下町としてにぎわいを見せていたところです。市街地には掘割が碁盤の目のようにはりめぐらされていて、いつも水をたたえていることから、「水郷柳川」という呼び名で通っています。江戸時代に立花氏の別邸があった場所は、「御花」とよばれており、土蔵づくりの昔ながらの建物がならぶ一角となっていますので、観光で柳川をおとずれるのであれば、まずは外せない見どころのひとつといえます。邸内の日本庭園は「松濤園」として国の名勝にもなっており、池のなかに大小の島や岩がうかぶ風景は、たいへん趣きのあるものです。また、水郷柳川を堪能するのであれば、車を降りて和船での川下りを体験してみるというのもおすすめです。竹竿1本で漕ぐ船にゆられて掘割の水の上を行く1時間ほどのコースでは、江戸時代の土塁や水門、明治時代に建てられたレンガ造りの味噌蔵、日吉神社の鎮守の森、川魚をとるための伝統的な蜘蛛手棚、北原白秋の中学時代の通学路だったという白秋道路などが見られます。この船は冬期にはこたつを乗せた「こたつ船」になりますので、せっかく訪れるのであれば、その時期のほうがよいかもしれません。

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